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CSデータを有効に分析・活用するコンサルタントスキルの向上

開催日時 2024年08月17日(土) 13:30~17:45
エリア 関東
会場 東京六本木会場(katanaオフィス六本木・8階会議室)

CSデータを有効に分析・活用するコンサルタントスキルの向上

梅津 充幸

講師 : 梅津 充幸

<研修概要>
・中小企業診断士(コンサルタント)にとって、クライアント顧客の1次データ(CSアンケートデータ等)を分析し有効活用するスキルは不可欠である。
・「顧客志向」は経営の基本であり、顧客満足(CS)戦略を理解することが求められる。
・CSアンケート調査の設計・分析・解析の新しいノウハウ習得を目指し、統計解析フリーソフト「R」やSEMの応用例を紹介する。


<研修内容>
1. CS アンケート調査企画設計上の留意点(30 分)
1) CS アンケート調査票作成演習
2) 評価尺度(スケール)についての“新解釈”
評価尺度の段階は 5 段階(5 件法)と4段階(4件法)がよく使われる。
調査の目的や活用により、どのような選択肢(評価尺度)を採用するかの新解釈を解説する。
3) 集計・分析上の考え方 フリーソフト「R」・共分散構造分析(SEM)の紹介

2. 顧客満足(CS)戦略の立案・CS 調査の分析ノウハウ(1 時間 50 分)
1) 満足度のスコアだけにとらわれない
巷では「顧客満足№1」戦略が盛んである。
しかし顧客満足(CS)スコアは、こうした№1企業にしか意味がないのだろうか。
CSスコアの%や変化だけでなく、そのスコアの変動要因を分析することで、経営改善に資するデータとする。
2) 全体満足と項目別満足の関係性分析こそが改善のヒント
全体満足・CS スコア自体より項目別満足と関係に注目する。
商品・サービス、接客など複数の要因が集約されCSスコアとなって現れる。
重回帰分析的に言えば、CSスコア(目的変数)を説明する要因(説明変数)の関係性こそが改善のヒントになる。
3) CSポートフォリオの作成・コアファン(「非常に満足」の顧客)に着目
全体満足度と満足属性との関係を「見える化」(CS ポートフォリオ)する方法と商品・サービスを支えてくれる「コアファン」に注目する販促的意味を考察する。

3. 顧客満足(CS)調査と従業員満足(ES)の関係性(10 分)
CS と ES が“表裏一体”の関係であることを説いた「サービスプロフィットチェーン」を引用し、傍証データを解説する。

応用研修:中小企業白書から見る「日本の開業率・失業率」および国際比較、「労働生産性の向上」、「商店街の概況」、「賃上げ率の推移」、「リスキング」等について

<研修概要>
2018~2020 年度版中小企業白書より「開業率・失業率」、「顧客満足度の向上」、「労働生産性」、2021~2023 年版中小企業白書から「商店街の最近の概況」、「賃上げ率・労働分配率の推移」、「役員・社員に提供しているリスキング」等を概観する。

<研修内容>
■2018 年版中小企業白書から見る「日本の開業率・失業率」および国際比較、「労働生産性の向上」等の解釈 (1 時間 40 分)
・「商店街は創業の苗床」というキーワードの解説、近年の「開業率」の推移を概観する。
・「日本の平均年収が 30 年以上変わらない」、その文脈として「日本の労働生産性の低さ」が指摘されているが、開業率と失業率との関連性を国際比較から考察する。
・中小企業白書の「第 2-3-22 図 企業側が考える、人材育成・能力開発の効果について」(p198)によれば、人材開発・能力開発の効果の第一位は「顧客満足度の向上」(32.4%)である(労働政策研究・研修機構「人材育成と能力開発の現状と課題に関する調査結果」(2016年9月)。次に「職場の生産性の向上」(30.1%)となっている。さらに「従業員のやる気
(モチベーション)」(27.8%)と続く。

・こうしたデータの 1 つの解釈として、人材育成・能力開発の効果は顧客満足の向上という直接的な成果を生み出し、同時に従業員満足も向上させることになる。まさに顧客満足と従業員満足が表裏一体となって「職場の生産性の向上」に寄与する構図があぶりだされてくる。顧客満足向上が従業員満足と密接に関連して、中小企業の収益力の向上、労働生産性の向上に資すると解釈できる。

■2019 年版中小企業白書 第 1 部第 2 節「中小企業の労働生産性の現状」より中小企業の労働生産性の現状について概観する。
1. 企業規模別従業員一人あたり付加価値額(労働生産性)の推移
2. 業種別中小企業の従業員一人当たり付加価値額(労働生産性)の推移
3. OECD 加盟諸国の労働生産性
4. 規模別給与額の推移

■2020年版中小企業白書 第 1 部第 2 節「規模別・業種別での労働生産性の比較」より、企業規模別・業種別の労働生産性(中央値)は、企業規模が大きくなるにつれて労働生産性が高くなる。

■2021 年版中小企業白書 第 1 部第 2 節「中小企業・小規模事業者の現状」より、「商店街の最近の概況」、「商店街への来街者数の変化」等を再確認する。

■2022年版中小企業白書 第1部第2節「賃金の概況」より、「春闘の賃上げ率の推移」、
「企業規模に見た・労働分配率の推移」を解説する。

■2023年版中小企業白書、第1部第3節「雇用の動向」から「完全失業率・有効求人倍率の推移、」第2部第2節「成長に向けた戦略実行をけん引する経営者」より、「役員・社員に提供しているリスキング」等について概観する。

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